今回は、実務に即した5条届出(※市街化区域内は許可ではなく届出となります)の手順と、契約書に必須となる停止条件特約の文例を解説します。
1. 手続きの手順とスケジュール感
市街化区域内の農地転用は、市街化調整区域のような「許可」ではなく「届出」
(農地法第5条第1項第3号)となります。
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物件調査(農業委員会事務局)
- 農地台帳の確認(現況と登記の整合性)。
- 毎月の届出受付締め切り日と、受理通知書の発行所要日数の確認。
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必要書類の収集
- 土地の登記事項証明書、公図、位置図、配置図。
- 譲受人(買主)の住民票、譲渡人(売主)の印鑑証明書等。
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届出書の作成・提出
- 当事者連名にて、該当する市町村の農業委員会へ提出。
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受理通知書の交付
- 提出から概ね1〜2週間程度で「受理通知書」が交付されます。
- この通知書が、その後の所有権移転登記(地目変更含む)の必須添付書類となります。
2. 重要事項説明と売買契約の「停止条件特約」事例
農地法上の届出が受理されなければ、売買による所有権移転登記ができません。そのため、契約書には「農地転用届出の受理」を停止条件とする特約を明記します。
【特約条項(文例)】
(農地転用届出の受理を停止条件とする特約)
第〇条(停止条件)
本契約は、本物件について農地法第5条の規定に基づく農地転用届出がなされ、管轄農業委員会によりこれが適法に受理されることを停止条件とする。
2. 売主および買主は、本契約締結後すみやかに、前項の届出に必要な手続きを共同して行わなければならない。
3. 第1項の受理通知書が令和〇年〇月〇日(以下「条件成就期限」という)までに交付されないとき、または不適法として受理されなかったときは、本契約は当然に解除され、効力を失う。
4. 前項により本契約が効力を失ったとき、売主は買主に対し、受領済みの手付金その他金員を無利息にてすみやかに返還しなければならない。また、本契約の失効に伴う損害賠償の請求は、互いにこれを行わないものとする。
実務上のチェックポイント
- 期限の設定: 決済・引渡し予定日の前に、余裕を持った条件成就期限を設定してください。
- 違約金の不適用: 条件が成就しなかった場合の解除は、自己の責に帰すべき事由がある場合を除き、原則として違約金や手付倍返しの対象外(白紙撤回)とします。
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